T3 PHOTO ASIA- kdk(キム・ドギュン)
T3 PHOTO ASIAでは、これまでの16シリーズのうち6つのシリーズ(ほとんどが抽象的なイメージ)が壁全体を構成している。
w
w.pl-08, w.pl-03
w.pl-51, w.pl-41,
wシリーズは、wall、winkle、whiteの頭文字「w」に由来する。3次元空間が2次元の写真イメージに変換される過程で生じる錯視は、3次元情報の圧縮によるエラー現象だ。空間の角を撮影することで、無限に広がる巨大な空間や、極端に拡大された小さな空間として多様に解釈されるのは、元の空間のスケール情報が失われているためだ。w.plは、今は閉館した「Plateau」で開催された「space study」展のために美術館の椅子や作品、空間の角を撮影した作品で、ed.1/3はLeeumに所蔵されている。
w.stdl-02、w.nap-01、w.bhdsu-01は、ヨーロッパの複数の美術館の角をデジタルカメラで撮影し、伝統的なB/W印刷方式のGelatin Silver Printに変換する「Re-Analogue」プロセスを経て制作された作品だ。PixelをGrainに変換し、アナログの質感を再現するため、手間のかかるプロセスを経て作成された。
w.stdl-02, w.nap-01, w.bhdsu-01
sf
sfシリーズは、実際の空間や現在の空間を仮想の空間、未来の空間へと加工・変換する作品だ。science fictionからspace factionへと作業を定義し、言葉では表現できない想像の空間をイメージとして具現化する。st.Sel-21は、ダミアン・ハーストの「Golden Legend」の台座部分を撮影した作品だが、古代エジプトのファラオやツタンカーメンを想像させる。
sf.Sel-21
b
bシリーズは、夜空に輝く星を撮影したように見えるが、細かく観察すると何かがおかしいと感じる。説明なしに作品に触れた多くの観客は混乱し、肉眼で見るものとは異なり、カメラに捉えられた物体が実際よりもリアルに見えることで、写真が記録する「事実」と、デジタルプロセスによるイメージの操作の可能性の間で、観客は判断を放棄し、美しい夜空の星座を楽しむようになる。b.ac.cj-05は、皿に盛られたキャビアを接写した逆転の作品だ。このようにbシリーズでは、カーテン、ソファ、壊れたモニターなど、日常の身近な物が主役となる。
b.ac.cj-05
p
p.MYKITA + Maison Martin Margiela MMDUAL001
p.kikki.K TEALIGHT HOLDER DREAMING WHITE
p.HORIN Stick Assortment
さまざまな種類の白い「包装材(package)」を接写し、作品として完成させた。製品を安全に保管するために作られた内側の包装材は、通常リサイクルごみとして捨てられ、ほとんど注目を浴びることがないが、その元の形を想像できないほど、暖かく美しい「幾何学的抽象」を作り出す。包装材の形状や曲線による高さの違いが陰影を生み、浅い空間感を与え、同時に白い画面にさまざまな形を現す。人が生活する環境としての建物に注目した視線が、製品を保管する環境である包装材の内部空間へと移行し、再解釈される。
still life
20180114-banh mi pizza
20180326-거울속의 그는 왼손잡다_배정완
20180522-Sellier Cellphone Strap_Hermès
20180809_falafel_Rissani
20180815_Unité
d’Habitation Berlin_Le
Corbusier
20180819_An einem Sontag im August
2018年1月1日から始まったstill lifeシリーズは、instagramの@kdkkdkにて、1月1日から12月31日まで毎日その日を記憶できる静物をスマホで撮影し、その写真から抽出した代表的な色をアップロードするプロジェクトだ。365日間で365個の静物がアップロードされたが、instagram_on lineでは色とtext(物の名前)のみで、元の写真は見ることができない。実際に制作されたオフライン作品(額縁)_off lineでは、表面にはその日の静物を撮影した写真から抽出した色があり、裏面には元の写真を見ることができる両面額縁として制作されている。
20181109_Texte zur Theorie der Fotografie_Reclam
20181120_F35_CH
EYENNE_FREITAG
20181203_TOMOYA
20181229_wärmflasche_fashy
20181230_esquisse_59type #1_obsession
20181231_2018년 12 월 31일 23시59분59초의 하늘
abs
absは、具体的な対象(被写体)を写真独自のテクニックやメカニズムを使ってぼかしや抽象的に表現したシリーズだ。このシリーズでは、雨、雪、静物などが被写体となり、長時間露光、アウトフォーカス、パンニングなどの写真技術が使用されている。超高解像度のカメラで対象を非常に詳細に描写できる現代において、逆にその対象が曖昧になり、形や色が強調され、時間と空間を同時に表現する試みが行われている。abs.sgp_c1は、作業場のカーテンをぼかして表現し、カーテンの後ろに広がる美しい風景を想像させる作品だ。
abs.sgp_c-1